火縄銃男子「佐野翔平」の徒然日記

音声配信「現代に生きる武士の徒然配信」を紹介しています。

墨絵師『林直輝』

この記事は以下の音声配信の文字起こしです。

stand.fm

 

2021.1.18

本日は墨絵師『林直輝』というテーマでお話ししようと思います。

 

昨日は招福展のイベントの一つの見世物として凧絵師の林直輝さんに墨絵パフォーマンスっていうのをやってもらいました。

伝統屋暁のInstagramにその時のLIVE動画のアーカイブが残っているので、もしよければご覧になってみてください。

🔻https://www.instagram.com/p/CKIkg0CAnr0/

www.instagram.com

 

この方は、日本人形の研究所の所長をやられていたり、自身がを墨絵を描く活動をしていたり、あとは凧に絵を描くことをやっていたりとか

日本のそういう伝統的なものが大好きで、だるまを個人的にコレクションしていたりとか、本当に日本大好き・日本文化大好き・工芸大好きっていう感じなんですよ。

何か、僕の将来像を見ているんじゃないかっていうぐらい、そういったものに傾倒していて、そういう芸術とか美術品だけでなくてもちろん武具(甲冑とか)そういったものも持っていますし、あとは武術とかそういったものに対しても知識があります。

本人が武術を学んでいるって事じゃないんですけど、そういう知識として色々なジャンルの武術とかのことも詳しいですね。

本当に、日本文化のことだったらこの人に聞けば何でも答えてくれるんじゃないかってぐらい詳しいです、色々と。ルーツとかも含めてね。

 

で、墨絵パフォーマンスをやってもらったんですけど、僕自身、林さんが書いている作品の完成品とかは何度か目にしたことがあったんですけど

実際にその作品を書いてる最中っていうのは見たことがなくて。

やっぱり書いている最中も凄かったんですよ。語彙力がないので凄いとしか言えないんですけど。

本当に何も下書きなしでいきなり書き始めて。

今回は龍を書いて下さったんです。真っ白なキャンパスに、時間も10分ぐらいだったと思うんですけど、なんかもう絵が見えてんのかなっていうぐらいサラサラ書くんですよね。

もうよどみなく。

で、間違いも、もちろんないんですよね。墨なので。

すごいなーっていうもうほんとただそれだけだったんですけど。

 

ちょっと前にいつからそういったものが好きになったんですかっていう話を聞いたことがあったんですけど、

いつから好きになったというか、もう生まれた時から好きだったみたいな感じだったんですよ、回答が。

何でですか?って聞いたら、何か特別なきっかけがあったわけじゃなくて、気がついたらもうそういうものが好きだったんですっていう。

そういう話でした。

 

なんかそういう日本文化とかそういったものが好きなんだなっていう特徴が表れ始めたのが3歳ぐらいの時だったみたいで、

だるまにすごい反応してたらしいんですよ。

一般的な形で言うと丸っこくておじさんの顔していて、購入した時には両目に黒目が入ってなくて、願い事をするときに黒目を入れて、叶ったらもう片方に黒目を入れるって言う、あのだるまですね。

あのだるまがすごい好きだったと。

で、よく小さい子供とかって言うとくまの人形だったりとか犬の人形だったりとかそういうものに興味を示すって言うんだったら、なんとなくまあまあ普通のよくいる子供だなっていう感覚になるんですけど、とにもかくにもダルマだったらしいんですよね。

で、親戚のおばさん達もダルマを見ると「なおちゃんそういえばダルマ好きだったよね」と言ってダルマをお土産に買ってくるそうなんですよ。

そうすると、ずっとダルマを抱えて喜ぶっていうは本当にそういう不思議な子供時代だったそうです。

 

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すごいですよね。ダルマを見るとキャッキャして飛びついて行ってしまう3歳児。

ちょっと恐怖すら感じますよね。こんなこと言っちゃまずいんですけど。笑

本当になんか面白いなあって思って。

もう、そこからブレないってのがまた面白いじゃないですか。

それでもう、ずーっとそういうものが好きで、ダルマが好きっていうところから始まり、ダルマ以外のところにも興味を持つようになって…

でも日本文化や工芸、伝統、そういったものからはブレなかったっていう意味では、なんかすごい面白いなと思って。

小学校6年生の時にはもう自分の書いた作品…書だったり、絵に押す印鑑(判子)を自分でデザインしてそれを使っていたそうなんですよ。

で、展示会場にも過去に林さんが作った作品が展示してありまして、ほんとにどれも立派なんですよ。

立派というかとても上手。

 

で、「これはちなみにおいくつぐらいの時に書いたやつなんですか?」

って興味本位聞いたら

「こっちは20歳の頃に書いたやつで、こっちは小学生の時に書いたやつです」

って言ってたんですよ。

中学生の時に書いたやつっていうのが、「最近書いたやつじゃないんですか!?」っていうぐらい上手で、

なんかもう、その頃にもうすでに一定の領域まで到達したんだなっていうのが分かったんですよ。

もう笑っちゃって、それ聞いた時。

これ本当に中学の時に書いたんですかっていうレベルなんですよ。

 

今ね、ちょっと音声だとその作品のクオリティをお見せすることができないのが非常に残念なんですけど

今度会場にいった時に写真を撮ってきます。

本当にすごくて、その出来栄えが。笑っちゃって。

あーそうなんだ、ってことは墨絵歴は何年かって答えるとすると、30年ぐらいやってるってことですかね?って聞いたら

まあそれぐらいか、ちょっとやってるでしょうねっていう。

まあ30年もずっと好きでやってたらこのぐらいのレベルになるんだっていうのもを目の当たりにした時に、僕も今は火縄銃っていうものをやってるんですけど、

30年やり続ければ誰もそうそう真似できないような領域まで行けるのかなーって、ちょっとうっすら思いましたね。

まあもちろんね、ただ30年続けるのではなくてちゃんと中身のある継続をしていかなければ、もちろんそういうレベルまで行かないんですけど、

でも未来は明るいなって思いましたね。

このまま火縄銃をずっと極めていきたいなって思いました。

 

しかも、「誰かに教わったのか?」っていうのも聞いたんですよね。

こんだけ素晴らしい絵が描けるので。

そしたら「大体独学だよね」っていう。

ほんとにとにかくいろんな人…昔の北斎が書いた絵だったり、昔のいろんな人が書いた日本画をめちゃくちゃ見まくる。たくさん見る。

で、見て、その作品の中で自分のお気に入りのポイントがあったりするらしいんですよ。

あ、ここの表現好きだなとか、ここの波の描き方が好きだなとか。

波の書き方一つとっても、その作者によって全然表現が違うので、とにかくいろんな作品を見てその中から自分の好きな表現をいいとこ取りして自分の作品として落とし込んでるんですっていう、そんな言い方でした。

 

彼はとにかく見ている量が圧倒的に多いっていうのもそうなんですけど

本当に感覚からしてちょっと違うなっていう風に思いましたね。

だから、模写とかはほとんどしなかったって言ってました。

だいたい絵を上達させていくための基本としては模写をするってよく言われてたりするんですけど、

でもそうじゃなくても上手になれるんだって。

多分、目がいいんでしょうね。観察して自分の中にちゃんと記憶しておくことができるって言う。

だから自分で体感して書いて覚えなくても、スッと入ってくると。

まあ、もちろんその中でもイメージしたものを書く練習ってのはしていたと思うんですけど、でもとにかくすごい人です。林直輝さんは。

 

そんな方と今回一緒に展示会をやらせて頂けるって言うのは大変ありがたいことです。本当に。

本当にね、すごい人なんですけど、偉ぶる感じもなくて。

なんでも鑑定団とかテレビとかでも鑑定士をやったりとか、研究で監修をやったりするような本当に過ごい人なんですよ。

すごい人なのに、全然すごいって感じを出さなくて、めちゃめちゃ対等に話をしてくれるし。

 

だから思ったのが、すごい人になりたくてすごい人になったわけじゃなくて、

本当に自分が好きなものをずっと追い続けていった結果、たまたまそういう肩書きがついたってだけなんだなっていう、本当にそういう感じでした。

自分が好きなことを好きなだけやっていくためにはどうやってやったらいいんだろうって考えた結果が、

研究所の所長をやればいいんだとか、まあそれが自分でやった事なのか頼まれてやった事なのかはちょっと聞いてないんですけど

でもそうやってね、鑑定師やってくださいって言われたら、やりますよって言ってやるのかって言う。

とにかく自分が好きなものを突き詰めていって、自己満足だけではなくて、周りからも「あの人は凄い人だ」っていうふうに評価されるようになれば

そういう好きなものに囲まれながら、好きなことだけをやり続続けて生きていけるっていう最高の人生を送っていけるんじゃないかなっていう風に思ったりしました。

 

なので本当に、僕もこれからもずっと好きなことやりたいことだけで突っ走って行こうかなと思います。

最初からそれだけでやっていけるとは思ってはいないんですけど、でも本当になるべくやりたくないことまやらないとか、そういうちゃんと自分の中でやらないことの線引きもつけながら、なるべくやりたいことに長く関わっていけたらいいなって思っています。

 

はい、ということで本日は墨絵師『林直輝』というテーマでお話ししました。

それでは素敵な1日をお過ごしください。

佐野翔平でした。

 

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